今、南ドイツでは、ミネラルオイルを使わないで生活出来る村が増えてきている。麻薬組織と同じ石油組織や天然ガス組織と手を切ろう、とのドイツの政策がここでは成功し始めている。

 戦後ドイツでは、“わが村を美しく”のコンクールが始まり、これが日本の“村おこし運動に”大きな影響を与えてきた。
600人以上の大きな村と、それ以下の小さな村とに分けて、地方、州、国と3段階に分けてコンクールがなされてきた。

ヨーロッパで一番美しい村を選ぶコンクールも 数年間なされたが、これは今中止となっている。この時、バイエルン州に1つ、オーストリアのチロル州に1つ金賞を取った村があり、見学したが納得できた。

優勝して金賞授与された村は、名前がマスコミを通して知られるから、視察団が増え、また農家民宿のグリーンツーリズムが盛んになる。

村の子供から(幼稚園の先生が意見を代弁する)、高齢者まで住民全員が村づくりに参加し、意見を繁栄させて住民全員の生活空間を充実させライフクオリティを高める事が目的である。
― 環境問題をいかに考慮して村作りが為されたか
― 村の伝統工芸、文化財、建築物が保護され生かされているかどうか
― その村の独自の特徴が生かされているかどうか
― 住民全員の仕事が確保されているかどうか
― 住民全員が使える場所の確保がなされているかどうか

窓や庭に花を飾る事は、後には当然の事で、採点の対象にはなっていない。
上記ポイントに焦点が当てられて、中立の審査団が村を評価し、金、銀、ブロンズが与えられた。

農村整備時に、アスファルト舗装を石畳に替えたり、コンクリートを川岸から取り外し、石垣を作り、植物を植えたり自然化すると、大いに評価された。

この時、村と農林省、環境省、建設省など州政府との間で太いパイプ役で活躍する人が景観設計士(Landschaftsarchitekt)だが、村の調査からはじまり、総合的なデザインをする重要な職業である。
 1960年代から、農学部の中に新しい学部として作られ、人気がある。

小川の畔のブッシュ1つを見ても、春先の花、秋の紅葉と木の実を考え、その土地にいる動物や鳥の好むものを選んで植えている。

反戦デモの時には、(我々ドイツ人は、森や林は好きだが、ブッシュは嫌いだ)、と大きな文字で書かれていたが、植物のブッシュは大切なビオト-プなので、デザインして増やされている。

それでは、ミネラルオイルの替わりのエネルギーであるが、再生可能なエネルルギーは色々とある。風力は北ドイツに多いが、ソーラーも大抵の農家の屋根にも見られる。村で雑木を集め木のチップを作り、燃やしてお湯を作る工場があり、85℃のお湯を遠隔床下暖房用やお風呂用に各家庭に配管してある。
更に、 マントルピースで薪で火を燃やす。

大抵の農家は、山林を数ヘクタール所有しているが、ミュンヘンの方にも薪は通信販売されている。今1秒間に1立方メートル木が成長しているという。
(平均農家の土地所有面積は、23ヘクタール、40%は廃農した農家から借りていて、この程度の規模は中小規模経営農家である。)

村に、大きな農家が数軒あると家畜の排泄物(バイオマス)にトウモロコシを加えたりして、発電している。これが今農家のかなりの収入になっている。
保護政策が取られているので、電力を高く売り一般の安い電力を使用している。
料理は、電気のプレートが殆どの家庭で使用されている・

車や農機具には、菜種オイルと植物性エタノールの混合が使用されている。
食糧生産過剰で休耕させていた10%の農地に菜種を栽培し、1ヘクタールから1トンのオイルが採取でき、残りの絞りかすは、家畜の飼料となる。

南ドイツは、ヨーロッパの農産物 シュガービートの適産地となり、80ヘクタール位の農地を持つ大農家がある。大きな砂糖工場、また植物エタノール工場があり、シュガービートの残りは、牛の大好物の飼料でもある。
本年、中国、インドに酪農製品が輸出され始め、牛乳の値段も上がり今農家は明るい。

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